今、読んでおきたいほろ苦い青春ミステリ小説「古典部シリーズ」の魅力

米澤穂信と古典部

米澤穂信と古典部

「私、気になります」ってかわいい女の子に疑問をぶつけられたら、あなたは面倒でもその疑問に答えますか?

古典部〉シリーズとは?

1巻「氷菓」、2巻「愚者のエンドロール」、3巻「クドリャフカの順番」、4巻「遠回りする雛」、5巻「二人の距離の概算」、6巻「いまさら翼といわれても」、続刊は未定の作品らのことをさす。著者は、米澤穂信先生です。

アニメ

2012年に京都アニメーションにより、1巻から4巻と当時未収録だった「連邦は晴れているか」の部分をアニメ化された。
原作に忠実かつ、多少の糖分(恋愛描写)を追加された。この影響か、某二次創作投稿サイトにはファンたちの妄想から産み出された作品が激増した。

実写映画

2017年には、1巻が実写映画化された。
キャストには賛否両論があったが、ストーリーと主題歌はかなりの高評価だった。

原作との違い

デビュー作である「氷菓」は、踏み込みが足りなかったと米澤穂信先生はどこかの記事で書かれてました。
それを映画では、かなり踏み込まれてました。大きく変わったのは、「優しい英雄」の定義です。これが変わることで登場人物たちのセリフに重みが増します。

主題歌

主題歌の「アイオライト」は、まさに〈古典部〉の世界観を極限まで表現した曲と言って過言ではないでしょう。YouTubeでは、アニメ映像と「アイオライト」を重ねた動画もあるぐらいです。『なぜアニメに使わなかったんだ』という、絶賛の声をちらほら見かける程です。
しかしアニメが放送したのは、イトヲカシがデビューした時と同じ年です。アニメの製作期間を考えて、たぶん無理ですね。しかも、デビューしてから培った技術もあるかも知れません。なので当時のイトヲカシに、あのクオリティーを求めるのも無理があると思います。
なので、2期に期待ですね。いつになるかは図りしれませんが、、、

ストーリー

探偵役の折木、依頼人役の千反田、情報屋役の福部、一般人役の伊原。の四人の高校生が所属する活動目的不明の部活〈古典部〉の日常の話。
基本的なストーリーの流れは、千反田が日常の気になったことを折木に「私、気になります」と迫り、折木は福部や伊原そして千反田の五感を頼りにしながら謎を解いていく。

ファンが減らない理由

1巻「氷菓」は、2001年10年発行。米澤穂信先生のデビュー作。それから10年以上経った今現在は、6巻まで発行されている。かなりスローペースなため、学生時代に初めて知った作品なのに社会人になっている読者は多い。日々の忙しさで忘れてしまうかもしれません。
しかし根強い人気がある。それは謎の解かれた瞬間に明かされる、謎に秘められた動機の部分にとても考えさせられるからだ。それは読み終えた後も、残り続ける。
氷菓の意味、結末を書かなかった理由、素直になれない訳、様々な思惑が行き交う日常に一石を投じてくれる登場人物たちの想い。それを理解した時、あなたの日常は少し違って見えてくるかもしれません。

普通に生活していても、〈古典部〉の文字をネットニュースや電車の釣り広告等で見かけると即座に反応してしまうのは、私だけではないと思いたいです。

最後に

かなりスローペースなため、早く続きや結末を知りたいせっかちな人は非常にツライ作品です。
でも待った分だけ、素晴らしい新刊が発行されます。そう思っているのは、私だけでないと思いたいです。
真偽が定かではないのですが、大学生編までやるらしいので完結する頃には、私はかなり歳いってそうですね、、、
最新刊の内部時間は、高2の夏休み初日で終わってます。
次巻は夏休みをやるかもです。 「米澤穂信古典部」に書いてありました。「いまさら翼といわれても」の日付設定を夏休み初日にした理由に、夏休みのエピソードを書いていないのはもったいないからとあげてました。

次巻が楽しみです。